キャロウェイスペシャルトーク トム・ワトソン × 深堀圭一郎 × 丸山茂樹(前編) 「僕のサンドウェッジはずっと56度。オフセットもついているほうがいい」

上田桃子プロとの対談に続いて、トム・ワトソンが語り合ったのは、深堀圭一郎プロと丸山茂樹プロ。さまざまな経験を重ね、クラブについての造詣も深い2人が、ウェッジについて、“レジェンド”に次々と質問を投げかけました。好み、選び方、時代の変化……。話はいつまでも尽きないほどに、盛り上がりました。前編と後編の2回に分けてお届けします。

深堀 今日はトムさんと、ウェッジに関してお話ししたいと思います。まず、トムさんがゴルフを始めたときのウェッジを教えてくれますか。

ワトソン サンドウェッジは、56度のロフトのものを使っていたよ。ソール幅のとても大きなサンドウェッジだった。バンカーから出すのがとても楽で、グリーン周りでも使いやすかった。最初のアイアンセットに入っていたピッチングウェッジのロフトは、50度。いま使っているアイアンのピッチングウェッジは45度だから、このピッチングは、当時でいえばほとんど9番アイアンだね。

丸山 それからずっといままで、サンドウェッジはロフト56度を使っているんですか。

ワトソン そうだね。私はずっと56度か57度でプレーしてきて、長い間、ピッチングウェッジとサンドウェッジの2本だった。いまはピッチングウェッジに加えて、50度のギャップウェッジと56度のサンドウェッジを使っている。重要なのは、フルショットでどの程度の飛距離を出せるか。私の場合、56度のフルショットで85ヤード、50度で105ヤード、ピッチングで126ヤード。でも先日、キャロウェイに48度のものをオーダーしたんだ。いま試しているところだけど、フルショットで110~112ヤード出せればと思っている。100ヤードを、もっと無理のない飛距離にしたいから。以前は、50度で111ヤード出ていたけれど、いまでは105ヤードが限界で、50度では100ヤードが上限に近い距離だからね。

丸山 いま、ここにあるトムさんのサンドウェッジを実際に見させてもらうと、そんなにバンスは薄くないですね。バンスに対するこだわりはありますか。

ワトソン 10度程度のバンス角が、私には最適なんだ。要は、いろいろな場所で、適切に打てるバンスかどうかということ。それが私にとっては、重要なポイントだね。クラブが地面で跳ねすぎてしまうようならバンス角が大きすぎるということになるし、一方で、フェアウェイなどではちょうど良くても、バンカーでヘッドが潜り過ぎてしまうなら、それも良くはないよね。

丸山 僕はアメリカのPGAツアーでプレーしていたときは、バンス角は薄めで、6度のものを使っていましたが、日本に戻ってからは芝が違うので、バンス角を8度にしています。こういったシチュエーションごとの調整をされたりはしますか。

ワトソン あまり調整はしないね。唯一、リンクスのように下が硬いコースでプレーするときには、8度までバンスを小さくしたことがある。過去2年くらいに何度か試してみたんだけど、硬いコースではたしかに8度のもののほうが有効だね。でも基本的には、10度のバンスが地面に当たったときにどう跳ね返るかを自分でよくわかっているので、そのままにしている。それと、バンス角もそうだけれど、バンスそのものの形状も重要。私はヒール部分を削って、ヒールが地面に当たったときに、クラブフェースが閉じてしまうのを防いでいる。

丸山 では、リーディングエッジはどうですか。僕は、あまり真っすぐなものは好きじゃないのですが。

深堀 僕もそうです。やっぱり、フェースを開いたり、閉じたりしますからね。

ワトソン リーディングエッジは、比較的ストレートなものが好きなんだ。リーディングエッジが丸すぎると、ヘッドが芝に入り過ぎてしまうと思っている。いつもリーディングエッジはフラットになるように削って、丸みのあるものではなくストレートにしている。わずかな丸みはあってもいいんだけど、その場合でも、丸みの頂点がフェースのセンターに来ていないと嫌なんだ。アドレスでフェースを見たとき、丸みがネック寄りであったり、トウ側の丸みが足りなかったりするとダメ。完璧にクラブフェースの中心から左右対称に丸みを帯びていないと、私にはしっくりこない。どう? 私はそう感じているんだけど。

丸山 そこは同じですね。僕は、その丸みがもう少しあってもいいかなと思っていますが。

ワトソン 昔は、グラインドの職人の横に座って、削り具合を見ては、「もう少しトウ側を削って」、「失敗したからやり直し」などと指示をしながらやっていたね。自分でも少しやってみたことはあるけれど、うまくいかなかった。だから、職人に任せている。

深堀 オフセットはどうですか。

ワトソン シャフトのラインより、リーディングエッジが前に出ているものは好きじゃないね。シャフトより少し後方にあるほうがいい。

丸山 それは、僕もそうですね。

(後編に続きます。明日、11月22日公開です)

<キャロウェイ スペシャル対談>
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