スタッフプレーヤーのスペシャルトーク 丸山茂樹×佐伯三貴「プロとして大事にしていること」

以前、深堀圭一郎プロと藤田光里プロのスペシャル対談をお届けしましたが、それに続いて今回は、丸山茂樹プロと佐伯三貴プロという組み合わせです。長く第一線で活躍し、人気も高い2人に、それぞれのプロフェッショナルとしてのこだわりや、大切にしてきたことなどを語り合ってもらいました。とくに、最後の丸山プロのウェアに関する話は、佐伯プロも相当に驚いた、必読のエピソードです。

日々できることをコツコツやることが、大きな差に

丸山茂樹プロ(以下:丸山) 対談のお題が、「プロとして大事にしていること」っていうことなんだけど、何かありますか。
佐伯三貴プロ(以下:佐伯) 丸山さんはどうですか。
丸山やっぱりファンの人たちのこととか、そういうのもあるんだけど、一番大事にしていたといえば、やっぱり体調管理かな。
佐伯 それは、わかります。
丸山 もともとすごく体には気を遣っていて、風邪とかはまったくひかないんだけど、やっぱりケガをしたときに、その大事さを感じたよね。
佐伯 私もケガをして、手術も2回しているので、すごくわかります。最近は食べ物にも気をつけていますね。バランスよく食べるとか。丸山さんは具体的にはどんなことを?
丸山 トレーニングなんかは、シーズンオフにまとめてもできるけれど、日々できることを考えるのも大事だよね。そこをコツコツとできるかどうかによって、1年間経ったときに大きな差が出てくるから。僕がシーズンをフルに戦っていたときは、そこに気をつけていたかな。たとえば、フィットネスバイクを日々10kmはやるとか、部屋で体幹トレーニングをするとか。

佐伯 私はよく、倉本(昌弘)さんに習うんですけど、倉本さんも1日1時間はトレーニングをするって決めているらしいですね。
丸山 やってるよね。リオのオリンピックに行ったとき(丸山プロはゴルフ日本代表ヘッドコーチ、倉本プロはゴルフ競技対策本部強化委員長として)も、ずっと走ってたから。偉いよね。三貴ちゃんはどう? たとえば女性ならではの体調管理なんかは?
佐伯 女性らしいものといえば、半身浴とかですかね。たくさん汗をかいて。
丸山 半身浴……。僕は1回もやったことがない。あの空間にずっといることがダメ(笑)。
佐伯 私もそうですよ。だから、ジッパーつきのビニール袋にスマホを入れて、映画を見たりなんかしています。あれ、袋の上から、画面を操作できるんですよね。

話しかけられたら、一瞬でも顔を見るようにしています

佐伯 プロとして、ファンのみなさんに見せるという意味で、プレーの面で何か考えていることはありますか。
丸山 いや、僕の場合は、松山英樹や石川遼みたいなすごいことをするというよりは、どちらかというと、一つひとつのホールにどう執着して、攻略していくかというところに自分を置いていたからね。カッコ良く、ドライバーをバシーン、セカンドショットをバシーンというよりは、なんとかして、「えっ? こんなところに行ってもそうなるんだ!」みたいなふうにやるのが、自分の持ち味。だから、どんな場所であっても、どんな球でも打てるという練習をたくさんしていた。それだけは、人よりも自信があるかな。
佐伯 いや、カッコいいなと思いますよ。私は、パーパットが上手なので、それを見てくださいって、いつも言っています。バーディーパットは入らないけれど、パーパットは入ります(笑)。

丸山 絶対にここは取りこぼしちゃいけないとか、そういう執念、集中力があるということだよね。僕は大事にしていたということからは少しずれるけれど、2打差、3打差がついて最終ホールに来て、もう優勝は決まったなという瞬間は、一応ガッツポーズのアングルを決めておいたりとかしてた(笑)。
佐伯 ああ、それ、わかります。ハーフターンぐらいで、2位との差が開いていたら、もう優勝インタビューの内容とかも考えながら回っています。どうやってガッツポーズしようかとかも、ありますね。
丸山 ファンの人たちに対してということでいえば、後輩たちには、インタビューはちゃんと答えたほうがいいよとか、アドバイスはしている。サインをするときも、たとえば本当にすごく疲れているとしても、何人かにはちゃんと対応してから、「ごめんなさい、練習があるので」などと、うまく角が立たないように対処したほうがいいとか。僕は、そういうところで失敗した部分もあるから。そのときの気分で、「今日は勘弁してください」と言ってスルーして、ファンのみなさんに不快な思いをさせてしまったりして……。やっぱり、後輩には同じような経験はさせたくないからね。

佐伯 私は、試合前は時間がないので難しいですけど、ラウンドが終わったあとは、サインは全部していますね。それと、話しかけられたら、一瞬でも顔を見るようにしています。素通りはしないように。もし、素通りされたと言う方がいたら、たぶん、それは私が聞こえていないんです。「この前、試合で声をかけたんですけど、無視されました」って言われることがあるんですけど、それは無視じゃないんですよ。私、気をつけています!「それは聞こえてないからなので、今度はもっと大きな声で言ってください」と言っています。

年間でスパイク70足! 1回着たウェアは、もう着ない!

丸山 プロとして見せるということでは、ウェアとかも気にするよね。
佐伯 します。
丸山 以前は、たとえば手袋は1日1枚、スパイクは年間で70足くらい履いてた。
佐伯 やばい! それはやばい!
丸山 汚いスパイク、シワの入ったスパイクは絶対履かない、と。だいたい4ラウンドで1足くらい。
佐伯 私は、磨いてますよ。

丸山 なんか嫌だったんだよね。ちょっと型崩れしたスパイクとか。まだ、ソールが革でできているころのスパイクで、使っているとソールも真っ黒に汚れてくるわけ。足を上げたときとか、それが見えるのが嫌で、ちょっと新しい感じ、茶色の革が見えるようにしたいと。それは気にしていたね。
佐伯 ゴルフウェアも1回着たら、もう着ないんですか。
丸山 1回着たら、着なかった。
佐伯 すごい!
丸山 パンツも年間250本。ということは、ほぼ毎日ということだよね。クリーニングには出すけれど、そのまま誰かにあげたりしていた。気に入ったから、もう1回着たいなんていうのも、絶対なかった。
佐伯 誰か、キャロウェイアパレルの人を呼んできてくれませんか(笑)。バブルですね。

丸山 本当、そういう時代だった。だって、倉本さんなんて、ボールは1個1ホールだったよ! 身だしなみは、どんなことに気をつけてるの?
佐伯 私は、アクセサリーが好きなので、フェイクはつけないというこだわりはありますね。
丸山 金色だったら、ちゃんと金だと。
佐伯 はい、ピンクも金、水色はホワイトゴールド。
丸山 そういうのも大事だよね。見られているわけで、佐伯プロはどんなものを着けているんだろうって興味を持ってもらうことも大事。普段着とかもね。
佐伯 いや、普段着には全然ないんですよ! ジャージを着て六本木とかに行ったりもしちゃうんです。一度、すっぴん、ジャージで、古閑(美保)さんに偶然会って怒られました。
丸山 ちゃんとしろと(笑)。
佐伯 スミマセンって(笑)。「そんな格好で街に出たらダメだよ」って言われました。

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