スタッフプレーヤーの「スイング自己診断」 藤田光里編

今回は、藤田光里プロが自分のスイングを語ってくれています。藤田プロの基本的な考え方は、「自分の普通のスイングで真っすぐ飛んでいるなら、それでいい」ということのようです。とくに、アドレス時のヘッドの見え方についてのお話は、象徴的です。スイングをあれこれ変えようと考えてしまいがちなのがアマチュアゴルファーですが、ハッとさせられる部分も多いのではないでしょうか。


「フェース面が見えすぎるのが苦手。変わってますよね(笑)」

ゴルフを始めたばかりのころは違ったと思いますが、小学校5、6年生のころにはもう、現在の跳ね上がるようなスイングに近くて、いまよりも少し跳ねている感じでした。スイング改造みたいなことも、あまりしたことがないですから。自分で鏡を見て、スイングをこうしようとか、そういうこともやったことがないんです。アマチュアの方には、けっこうスイングをどうしたらいい? と聞かれるんですが、「そのスイングで真っ直ぐ飛んでいるならいいんじゃないですか」っていつも言ってしまうんです。アマチュアの方って、スイングを直したがるじゃないですか。プロアマなどで一緒に回ったときも、真っ直ぐ飛んでいるのに、スイングがああなんだよな、こうなんだよな、と。でも、「それをいじるから曲がるんじゃないですか? 真っすぐ飛んでいたら、それでいいのに」と思ってしまいます。

もちろん、憧れのスイングはあります。(上田)桃子さんのスイングも好きですし、(佐伯)三貴さんのスイングもすごくきれいでいいなと思います。でも、それに近づきたいという気持ちはないんです。自分もそういうスイングをしていたらいいなとは思いますが、自分がそれをして真っすぐ飛ぶかといったら、そうじゃないような気がするので、自分のスイングをこうしたいといって、いじることはありません。

自分のスイングで気に入っているところは、あまりないんですよね。たとえばアドレスも、ちょっと猫背のようで、どちらかといえば堂々としていないような感じですし。しいて言えば、フィニッシュの前の形が好きですかね。ちょっと跳ねていますが、手が全部伸びているところ。でも、その猫背のようなところも、直したいとは思っていません。それで真っすぐ行っているからいいかなと。

クラブをここに上げようとか、こう振ろうといったことは、ゴルフに悩んでいるときに考えてしまっていますね。バックスイングが出来なくなって、固まってしまいます。構えてから打つまでの、自分のなかでの時間ってあるじゃないですか。それがとても遅くなってしまい、打てなくなってしまうというのがありました。でも調子がいいときは、とくに何も考えず、ピンを見て、“あそこ、はい、パーン”という感じで打っているので、そういうときには、ここに上げようとかいったことは考えてないです。

練習のときは、スイングを直そうとかいうことではなく、少しバックスイングを深くしたらどういう球が出るか、少しコンパクトにしたらどうなるかということをわかっておくために、わざといろいろな打ち方をしています。それによって試合中に、「いまのはこうだから、こういう球が出たんだな」とわかるようにしているんです。練習場では、基本的には自分の打ち方で打って、最後に少し浅め、少し深めで打って、また自分のスイングに戻して、という感じです。たとえばスイングプレーンみたいなこと、ここにクラブが通れば、といったようなことも、あまり考えていないですね。


スイング中は、右手よりも左手のほうが力が入っているかなと思います。でも、ボールを打つときにちょっと意識しているのは、右手のほうです。

イメージとしては、トップからは左手で引っ張って、フォローではボールの方向に右手で伸ばすという感じで打っています。でもこれも、説明すれば、という話で、打っているときには、意識はしていても、考えてはいません。練習場では、左手で下して右手で出す、というようなイメージでやっていますね。

(ヘッドを飛球線方向に被せて構えていませんか? という質問に対して)そうなんです。クセですよね。自分では、ずっとそれが普通だとだと思っていました。でもプロになって、周りの人から、「すごくヘッドを被せて構えてるよね?」と言われて、初めて気づいたんです。フェース面が見えるのは、苦手なんです。アイアンは自然と見えてしまいますが、やっぱりちょっと被せないと不安です。だからウェッジも、60°とか58°が使えないんです。フェース面が見えすぎてしまうので。普通に構えると、ボールが右に行って、なおかつ飛びません。調子が悪いときは、普通の感じで構えていましたね。被せて構えるのが、私の普通、私の真っすぐなんです。だから、それに合わせてドライバーなどもつくってもらわないと、右に行ってしまいます。

変わってますよね(笑)。みなさん、フェースが見えて安心というのが、普通ですよね。グリップも、全然普通じゃないですし。1回直そうと思いましたが、ダメでしたね。だから、すぐにやめました。プロアマのときも、けっこう言われるんですよ。「光里ちゃんのスイング、変わってるよね?」とか、「グリップ、変わってるよね?」とか。でも、もう全部、シャットアウトです(笑)。私は私、という感じで。言われたら気になりますが、でも次の日には、別に直さなくていいや、と思っちゃいます。それが、私の普通だと思っているんです。

藤田光里
出身地:北海道札幌市
生年月日:1994年9月26日

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