スタッフプレーヤー「スイング自己診断」 深堀圭一郎編

映像を見ながら、自分のスイングについて語ってくれる3人目のスタッフプレーヤーは、深堀圭一郎プロです。深堀プロは、若いころはもちろん、ベテランとなったいまでも変わらず、キレよく、最後までしっかりと振り切っていくイメージがありますが、果たして、どのような意識、練習のなかで深堀プロのスイングはつくられてきたのでしょうか。今回も、アマチュアゴルファーにとって、参考になるポイントが満載です。

「右手は、アクセルを軽く踏みながら、ブレーキも踏んでいるような状態です」

小さいころに憧れたのは、最初はジャック・ニクラス、トム・ワトソン、そして、もう1つが父のゴルフ。こうだなとか、ああだなと考えながら練習をしていたので、3人のスイングを真似していたということでしょうね。現在と子どものころのスイングと比較すると、ヒザの動きは似ています。そのころからそんなに変わっていないつもりでしたけど、実際には、プロになってからも相当に変化していますね。自分のスイングは、よく見ています。僕は、あまり細かくは見ずに、基本的には流れで見るようにしています。自分のスイングが好きか嫌いかといったら、最近は思ったとおりに動いていない自分の姿をよく見るので、嫌いなスイングが昔に比べて増えていますね。追い求めているのは、最後までしっかり振り切れて、キレのいいシンプルなワンピースのスイングです。

僕のスイングの最大の特徴は、ヒザの動きじゃないでしょうか。スイング中に、ヒザが人よりも少し強めに動きます。これが僕のキレや動きにつながっているので、ヒザの動きが止まったらダメなんです。さらに細かく言えば、ヒザの動きと右手のパワー。全体的な体のパワーはもともとそんなに強くはないので、力を出すために、スピードを出すヒザの動きと、右手を少し多めに使っていくところが特徴になっています。ただ、これを使いすぎると、体が流れてしまったり、右手を強く使いすぎてしまったりと悪い方向に行ってしまいます。

アマチュアのみなさんも、右手を使いすぎると大変なことになると思いますが、僕も左手がしっかり動いていて初めて、右手のパワーということになります。アドレスでの手の感覚は、左手のほうがある程度しっかり感がある一方で、右手はいわば、アクセルを軽く踏みながら、でもブレーキも踏んでいて、クルマが動かないようにしているような状態です。まったく力を入れないで、だらんとしたら、アクセルを踏んでいない状態ですが、僕の場合はちょっと踏んでいて、いつでも動けるという感じです。ただ、アマチュアの方に教えるときにこれを言うと、右手がガチーンとなって力が入り過ぎてしまう。ブレーキは踏んでいるけれど、タイヤから煙が出るくらいの状態になりかねないんです。僕もそうならないように気をつけています。

バックスイングの際は、やはり体と手の一体感で上げていますね。体の正面と手の三角形の一体感。右手にはクラブを上げている感覚はありません。左手の意識はありますが、右手にはないですね。

クラブをここに上げようとかいった意識は、フィールドに出たときにはありませんが、スイングの練習のなかではあります。肩と耳の間のところに、しっかり左手が来るように意識し、あとはしっかり振り切るようにしています。また、「ここに振っていこう」と意識することもあります。一度にその2つを意識することは、しないですね。バックスイングから振り切るという意識と、どこに振っていくという意識は、別々に練習しています。

僕のスイングは、バックスイングやダウンスイングでクラブが立つところも、特徴の一つかもしれません。クラブが寝ないですね。とくに立てようと思っているわけじゃないのですが。こうなる理由は、親指の根元とクラブの間でできる角度がズレないからじゃないですか。左手首の角度がしっかりしている。ちょっとハンドダウン気味ですけど、ここの形が変わらないような意識は、あるかもしれないです。ここが緩むとおかしくなりますから。

実際にコースに出たときに、アドレスで気にしているのは、自分の心地良さです。アドレスしてワッグルしながら、自分にピタッとはまる瞬間があるんです。体の中心に力が入りながら、手や肩に余計な力が入らないで、自然にアドレスできている状態です。そういう状態が、いちばんリラックスして、なおかつ戦える準備ができているということになります。ダメなときは、ちゃんとしたポスチャーに合わせてアドレスをしても、そこにはまらないですし、そうなるとやりたい動きも必然的にできなくなります。たとえば、右肩が強く出てしまうとか、体重がうまく乗らないとかいったときですね。力が入ったり、逆に力が入らなかったり、違和感が気持ち悪いんです。だから、そうならないように、コースに出る前にストレッチだったり、トレーニングだったり、練習だったり、いつも準備をしています。ここに対してはずっと、相当に頭も使って、労力もかけて、やってきていますね。

アドレスは、スイングのなかで唯一、自分で調整しやすい、確認もできるものです。スイング中のコンマ何秒のなかでは、調整をするとしても限界があります。アマチュアの方は、2個も3個も考えたりしているのかもしれませんが、その間に体はちゃんと動かなくなりますからね。その意味でも、アドレスはとても大事なんです。

深堀圭一郎

出身地:東京都
生年月日:1968年10月09日
出身校:明治大学

<人気企画! スタッフプレーヤーの「スイング自己診断」>
“閉じまくって”いるところが、いまは気に入っています 重永亜斗夢編
何も考えずにスパーンと振れたときの感じを大事に 上田桃子編

<深堀圭一郎のスペシャルレッスン>
縦振スイングの作り方
フックが止まらないときの対処方法 深堀圭一郎
スライス改善方法 深堀圭一郎