「エルスやグーセンと楽しく回れたらうれしい」丸山茂樹

CALLAWAY STAFF PLAYER SHIGEKI MARUYAMA
スタッフプレーヤーインタビュー 丸山茂樹

昨年、アンバサダーに就任し、キャロウェイの顔の1人となった丸山茂樹。契約の経緯に加えて、日本のゴルフ界のことや自身のプレーの展望などについても、あらためて語ってもらった。

キャロウェイが、「丸山茂樹プロとアンバサダー契約」というニュースが流れたのが、ちょうど1年ほど前の6月24日。大きなニュースとなった。
「アンバサダーになったのは、もちろんキャロウェイと契約している深堀(圭一郎)君とのつながりもあるし、息子の奨王がいまキャロウェイのクラブを使っているということなど、なんとなく縁が重なり合った結果という感じですね」
アンバサダーになる前から、キャロウェイにはもちろん関心はあったという。

「先ほども言ったように、ツアーでいちばん仲のいい深堀君がずっとキャロウェイを使っているということで、試させてもらったこともありましたし、年齢の近いところでいえばフィル・ミケルソンも使っているということで、ブランド的には興味がありました。

ドライバーが460㏄になってから、自分のなかで、これだという確信を持てたものに出会ったことが少ないのですが、キャロウェイのものは非常にコントロール性が高く、打ちやすさも感じます。これまで評判を聞いていて、実際に評判通りだなというのはありますね。

もちろんスタッフの方たちも、フレンドリーでとても話しやすいですし、そういう意味ではとても居心地がいいと思っています。ツアー担当の方も、積極的に動いてくれますし」

とはいっても、左手親指付け根の故障もあって、残念ながら丸山が試合でキャロウェイのドライバーを放つところを見られる機会は限られている。ツアーフル参戦は2012年が最後となっており、現在の主戦場はコースの外。テレビ中継の解説に講演、後進の育成などなど、多岐に渡る。では、2000年から2008年までUSPGAツアーに参戦し、世界をよく知る丸山が、日本のゴルフ界を俯瞰したとき、何が見えているのだろうか。

「われわれの業界だけでなく、野球もそうだし、全スポーツ業界が悩んでいると思うのですが、日本でちょっと頭が抜けた存在となると、みんな海外に向かいます。サッカーも日本で有名になれば、すぐに海外のクラブチームに入る。野球も、メジャーリーグ。ゴルフもPGAツアーに行く。そうなると、すぐにスター不在と言われます。では、これからどういうふうに日本のゴルフを盛り上げていくかといえば、またスターを出していかなければいけないし、ずっとその仕事をしていかなくちゃいけません。それは仕方がないのかなと。

でも、彼らが海外で活躍することによって、日本のレベルはそこまで低くはないよということを位置づけてくれますし、あらためてアメリカを見てみても、ジャック・ニクラスやトム・ワトソン、さらに前はアーノルド・パーマーとスーパースターがいたわけですが、それも何年に1人しか出ていないわけです。現在も、選手の層は厚いけれど、そういうスーパースター的な存在はいないじゃないですか。そういう意味では、意外と日本のゴルフ界もちゃんと何年かに1回はスターを送り出してきているのかな、というのは感じるんですよね。

石川遼が出て、いま松山英樹という存在が現れてくれました。そして彼らの相乗効果によって、いま小さい子たちが、彼らに憧れてプロになりたいと思い、その子たちが20年後くらいに出てくる。これからが勝負なんだなという気がします。僕は残された人生において、たとえば青木(功)さんの歳まではゴルフ界にかかわっているとは思うんですが、そのときまでに少しでも多くスーパースターをつくることが大事だなと思っています」

メジャー王者の銀座パレードに、ちゃっかり乗っていたい(笑)

名前が出たタイミングで、陳腐な質問ではあるが、一応聞いてみた。松山英樹は今年、PGAツアーで4勝目を挙げ、丸山の日本人最多勝利記録を越えていった。そのことについて、どんな思いを抱いているのか──。丸山の答えを聞くと、やっぱり陳腐すぎる質問だった。

「自分の記録を抜いたというか、英樹の優勝は、レベルが違うという感じはしますね。勝った試合に出場していた他の選手を考えても、やっぱり英樹のステージというのは違うと思いますし、そういう選手が出てきたことはうれしいですね。自分の記録を塗り替えられることに興味を持ったことが1回もないですし、もう過ぎたことを言ってもしようがないじゃないですか。同年代で戦っていれば、『コノヤロウ、やっつけてやる』ってなりますけれどね。20歳ほども下の人を見て、僻んだりしたってしようがないし、若い子を素直に応援すべきですよ。メジャーチャンピオンになってもらいたいなと思いますし、なってくれたら世の中も変わってくるので、銀座でパレードなんかもするようになるんじゃないですか? そのときは、自分もオープンカーの後ろにちゃっかり乗せてもらっているようにできたらいいなと(笑)。それくらいは、いいんじゃないですか」

もちろん、その光景に誰も異論は挟まないだろう。ただ、まだまだ2009年日本シリーズJTカップでの涙の優勝も、記憶に新しい。やっぱり、プレーで魅了する丸山をもっと見たいという人も、たくさんいる。
「レギュラーツアーは非常に難しいと思うんです。僕のいまの手の状態もありますし。指さえ良くなれば練習もできて、多少なりともパフォーマンスはできると思うんですけどね。

ただ、チャンピオンズツアーを夢見ているところはあります。今後3年ぐらいの間に、何か新しい医療などに巡り会えればなと。シーズンオフには、いまもトレーニングをちゃんとしている自分がいますし、まだまだ、やりたいのかなという部分もあります。そこは怠らずに、3年後、4年後、どこかで何かあるんじゃないかと夢見て、がんばりたいとは思います。

アーニー・エルスやレティーフ・グーセンが同年代で、同じ時期にチャンピオンズツアーで戦うことになるので、楽しく一緒に回りたいですね。『飛ばなくなったな、お前ら!』とか、『こんなアプローチでチャックリするようになったよ』とか、ぐちゃぐちゃと、訳のわかんないことを言いながら、やれたらうれしいですよね」

丸山茂樹
出身地:千葉県市川市
生年月日:1969年9月12日
出身校:日本大学

<2017年 CALLAWAY STAFF PLAYER インタビュー>
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